組織の自走化とは?指示待ちから脱却する5つの構築ステップ

 

組織の自走化とは、社員一人ひとりが自ら課題を見つけ、判断し、行動できる状態を作ることです。指示待ちの組織から脱却するには、ビジョンの浸透や権限移譲、失敗を許容する環境づくりが重要です。

 

本記事では、自走化の考え方から、企業にもたらすメリット、組織を自走させるための具体的な5つの構築ステップを順番に解説します。

 

 

この記事の要約

  • 組織の自走化とは社員が自ら考え行動し、上司の指示がなくても業務が進む状態を指す。
  • ビジネス環境の激しい変化や価値観の多様化に対応するため、現場主導の迅速な判断が必要とされている
  • 自走する組織ではマネジメント層の負担が減り、イノベーションの創出や迅速なトラブル対応が可能になる
  • 自走化にはビジョンの浸透や心理的安全性の確保、サポート型リーダーによる権限移譲が重要である
  • 丸投げや減点主義の評価は自走化の妨げとなるため、挑戦を許容する体制を整える必要がある
  • OGSでは、人事評価制度の構造理解を軸とした「自走化トレーニング」で脱・コンサル依存の組織創りを支援している

 

 

自走化(自走する組織)とは

組織の自走化は、社員が主体性を持って業務にあたる体制を指します。従来の上意下達のマネジメントとは異なるアプローチが求められます。

 

支援実績1,600社超の組織開発コンサルタントであり、YouTubeチャンネル「深石 圭の人事評価大学」を運営する弊社代表・深石が、「【徹底解説シリーズ】vol.7 脱コンサル依存へ!戦略連動型の人事評価制度設計を実現する「自走化トレーニング」の全貌を徹底解説!」にて、説明しております。ぜひご視聴ください!

 

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自走化の意味と定義

自走化とは、社員一人ひとりが目的を理解し、自らの判断で行動して成果をあげられる組織状態のことです。経営陣や管理職が意思決定のすべてを担うわけではありません。

 

権限と責任が現場に分散されており、上司から細かく指示されなくても、現場で状況を確認して必要な対応を取るプロセスが定着しています。

 

【関連記事】自律型人材とは?育成方法や特徴、指示待ちから脱却させるポイントを解説! – OGSコンサルティング株式会社

 

指示待ち組織との違い

自走する組織と指示待ち組織の大きな違いは、課題が発生した際のアプローチにあります。指示待ちの組織では、問題が起きたときに上司の判断を仰ぐまで行動が止まってしまいます。

 

対照的に自走する組織では、現場の社員が自ら原因を分析し、解決策を考えて実行に移すことが一般的です。この違いは個人の能力差ではなく、自分で判断して動ける環境が整っているかどうかに起因するケースも珍しくありません。

 

なぜ今、組織の自走化が求められているのか

近年、多くの企業が自走する組織への変革を目指しています。ビジネス環境の急速な変化と、働く人々の価値観の多様化が主な背景です。

 

 

背景要点
変化の激しい ビジネス環境(VUCA)予測困難な時代で、 現場での迅速な意思決定が重要になっている
価値観の多様化やりがいや自己成長を求める 働き手が増加している

 

変化の激しいビジネス環境(VUCA)への対応

将来の予測が困難なVUCAの時代において、現場での迅速な意思決定が重要になります。市場の変化スピードが加速しており、従来のように現場から上層部へ報告し、判断を待つプロセスでは対応が遅れる傾向があります。

 

変化に対して柔軟かつスピーディーに対応するためには、現場の最前線にいる社員が自ら考えて動ける体制の構築が求められます。

 

働き方と価値観の多様化

人財の価値観が多様化していることも、自走化が求められる要因の一つです。リモートワークなど働き方の選択肢が広がるなか、現代のビジネスパーソンは、単に指示された作業をこなすだけでなく、仕事を通じた自己成長ややりがいを重視する傾向が強まっています。

 

自らの創意工夫が反映され、主体的に取り組める環境の提供は、優秀な人財の定着やモチベーション向上につながります。

 

組織を自走化させる3つのメリット

社員が自ら考えて動く組織風土が定着すると、企業経営に複数の利点がもたらされます。ここでは代表的なメリットを3つ取り上げます。

 

 

メリット要点
マネジメント層の 負担軽減確認・承認プロセスが減り、 管理職は経営戦略や人材育成に注力できる
イノベーションの創出現場の視点から新しいアイデアや 業務改善案が生まれやすくなる
トラブルへの 迅速な対応問題発生時に現場で即座に対処でき、 被害の拡大を防げる

 

マネジメント層の負担軽減

組織が自走し始めると、経営者や管理職のマネジメント負担の軽減が期待できます。社員が日常的な業務の判断を自ら行えるようになるため、上司への確認や承認のプロセスを省略できるからです。

 

その結果、管理職はプレイングマネージャーとしての業務から解放され、中長期的な経営戦略の立案や人材育成といった本来注力すべき役割に時間を割けるようになります。なお、一人の管理職が丁寧に関与できる部下の人数は5〜8名程度が目安とされます。この範囲を大きく超えている場合は、権限移譲より先に組織構造の見直しが必要なサインです。

 

現場の課題解決とイノベーション創出

現場の社員が主体性を持つことで、新しいアイデアや業務改善の提案が生まれやすくなります。顧客と直接接している現場の視点には、経営陣では気づきにくい細かなニーズや課題のヒントが隠れているケースも珍しくありません。

 

自走する組織では、社員が自ら課題を設定して解決策を模索するため、結果として製品やサービスのイノベーションへとつながっていきます。

 

臨機応変で迅速なトラブル対応

トラブルやクレームが発生した際に、現場で臨機応変な初期対応がしやすくなります。上司の指示を待つ間に状況が悪化するリスクを避け、その場で最適な判断を下せる体制が整っているからです。

 

こうした対応は顧客満足度の向上に寄与するだけでなく、現場の社員にとっても成功体験となるため、さらなる主体性の発揮につながります。

 

 

自走する組織を作るための5つのステップ

指示待ちの組織から脱却するには、仕組みと環境を段階的に整えていく作業が必要です。自走する組織を作るための具体的な手順を整理します。

 

 

ステップ要点
企業理念・ ビジョンの浸透判断のよりどころとなる理念を共有し、 行動指針として現場に浸透させる
心理的安全性失敗や発言を恐れない 職場環境を構築する
サポート型リーダー指示命令ではなく、 支援と権限移譲を行う
評価制度の整備挑戦やプロセスを 正当に評価する仕組みを作る
内発的動機づけ1on1などを通じて 社員のモチベーションを引き出す

 

企業理念・ビジョンの浸透

社員が自ら判断して動くためには、判断のよりどころとなる企業理念やビジョンの共有が重要です。組織がどこを目指しているのか、どのような価値観を大切にしているのかが明確でなければ、各自の行動方向が定まりません。

 

日々の業務や会議の中でビジョンを繰り返し伝え、行動指針として現場に浸透させていくアプローチが効果的です。

 

心理的安全性の高い職場環境の構築

自走化を促進するには、社員が失敗や他者の目を恐れずに発言・行動できる心理的安全性が求められます。挑戦した結果の失敗を激しく責められる環境では、社員は萎縮してしまい、指示されたこと以外やらなくなることもあります。

 

失敗を学びの機会として捉え、改善策を一緒に考える姿勢を組織全体で共有することが、主体的な行動を引き出す土台として機能します。

 

サポート型リーダーの育成と権限移譲

自走する組織のリーダーには、トップダウンで指示を出すのではなく、メンバーの自発的な行動を支援する役割が求められます。業務の目的と期待する成果を明確にしたうえで、具体的な進め方は現場に任せる権限移譲を進めていきます。

 

ここで前提となるのが、責任と権限のバランスです。「結果には責任を持て、ただし判断は都度上司に確認せよ」という状態では、責任だけが重く権限が伴わないため、社員は動けなくなります。任せる範囲を決めるときは、責任の重さと権限の広さをセットで設計しておくことが望ましいといえます。

 

任せ方は0か100かではなく、段階的に引き上げていくと定着しやすくなります。以下はあくまで例示ですが、レベルを言語化して本人と合意しておくと、丸投げとの混同を防げます。

 

 

権限移譲のレベル任せ方の例
レベル1指示どおりに実行し、 完了を報告する
レベル2案を作って上司に確認し、 承認を得てから実行する
レベル3自分で判断して実行し、 事後に結果を報告する
レベル4判断も実行も任せ、 定例の場でまとめて共有する

 

リーダーは進捗を見守り、メンバーが壁にぶつかったときに相談に乗り、解決に向けたヒントを提供するサポート役に回ることが一般的です。

 

適切な目標設定と評価制度の整備

社員の自発的な挑戦を後押しする評価制度の構築も重要なステップです。結果のみを重視する評価基準では、失敗を恐れて安全な目標しか設定しなくなる懸念があります。

 

目標達成に向けたプロセスや、新しいことへの挑戦自体を評価に組み込むことで、社員の積極性を組織として支援するメッセージとして伝わります。

 

目標を現場に落とし込む際は、経営目標から逆算する流れを共有すると、社員が「なぜこの行動なのか」を自分で説明できるようになります。最終目標であるKGIから、達成に不可欠な要因であるKSFを特定し、それを日々の行動量に翻訳したものがKPIです。以下は例示ですが、この3層がつながっていると、現場は自分の判断で優先順位を決められます。

 

 

区分設定例(あくまで例示)
KGI(最終目標)年間売上を 前年比110%に引き上げる
KSF(重要成功要因)既存顧客の解約率を下げ、 取引単価を引き上げる
KPI(行動指標)上位顧客への訪問を月2回実施し、 提案を1件出す

 

また、評価制度を離職防止や働きやすさのためだけの「守りの仕組み」に留めず、経営方針や事業戦略と連動させることで、業績向上に向けた「攻めの仕組み」として機能させやすくなると考えられます。あわせて、どのような成果や行動が処遇に結びつくのかを可能な範囲で開示しておくと、社員は自ら次の一手を判断しやすくなります。基準が見えない状態では、結局「上司に聞く」以外の選択肢がなくなってしまうためです。

 

【関連記事】人事評価制度の作り方を5ステップで解説!社員が納得する制度設計とは? – OGSコンサルティング株式会社

 

1on1ミーティングを通じた内発的動機づけ

社員一人ひとりが自らの意思で取り組もうと思える内発的動機づけには、定期的な1on1ミーティングが適しています。業務の進捗確認だけでなく、本人のキャリアの目標や日々のやりがいについて対話を行い、業務と個人の目標を結びつけていきます。

 

自分自身の成長につながると実感できると、仕事に対する当事者意識が高まり、自走化の推進に寄与するケースも少なくありません。

 

 

組織の自走化を阻む失敗要因と注意点

自走する組織を目指す過程で、陥りやすい落とし穴が存在します。取り組みを失敗させないための注意点を確認します。

 

丸投げと権限移譲を混同している

業務を部下に任せる際、「権限移譲」と「丸投げ」をはき違えないよう注意が求められます。目的や基準を伝えないまま業務を渡し、フォローも行わない状態は単なる放置であり、部下の混乱を招きます。

 

両者の違いは、次の3つの観点で見分けられます。

 

 

観点丸投げ権限移譲
目的の共有伝えないまま業務だけ渡す目的と成果を先に合意する
進捗の把握完了報告まで関与しない節目ごとに状況を確認する
失敗時の対応担当者の責任として処理する原因を一緒に振り返る

 

任せる業務の範囲や期待する結果を明確に合意し、定期的なコミュニケーションで進捗を見守るサポート体制の維持が基本です。

 

失敗を許容しない減点主義の評価

失敗を厳しく罰する減点主義の組織文化が残っていると、自走化は決して進みにくくなります。社員は自ら動いて失敗するリスクを避けるため、結果として指示待ちの状態に戻ってしまいます。

 

新しいチャレンジに伴う失敗はつきものと捉え、なぜ失敗したのか、次にどう生かすのかという学習プロセスを重視する加点主義の評価へと転換を図るのが望ましい形です。あわせて、本人がコントロールできない外部要因まで評価対象に含めていないかも点検してください。市況や配属といった「定数」で点数が上下する制度では、挑戦するほど不利になってしまいます。

 

自走する組織を実現するOGSの「自走化トレーニング」

ここまで整理してきた自走化を、実際の仕組みとして組織に実装するプログラムが、OGSコンサルティングの「自走化トレーニング」です。戦略連動型人事評価制度コンサルティングの中核に位置づけ、制度を設計するフェーズで実施しています。

 

OGSコンサルティングは「働く人に熱量を。そして、日本に成長を。」というパーパスを掲げ、人事評価制度を軸とした組織開発支援を行ってきました。支援実績は1,600社超、NPSスコアは44.3ptとなっています。

 

「脱・コンサル依存」を支援のゴールに置く

OGSコンサルティングが支援のゴールに据えているのは、コンサルタントが離れても組織が自ら前進し、進化し続けられる状態です。コンサルタントがいる間だけ成果が出る状態では、本質的な組織変革にはつながりにくいと考えているためです。

 

どのような企業にも本来「成長する力」「自走する力」が備わっているという前提に立ち、一時的な成果ではなく、持続的に進歩できる状態づくりを目指しています。自走化トレーニングは、その考え方をプログラムとして形にしたものです。

 

人事評価制度の「構造理解」から始める

自走化トレーニングが最もこだわっているのが、人事評価制度の構造理解です。医師が患者の体の構造を理解しないまま投薬や手術を行えば不安が残るように、経営陣や幹部、人事担当者が評価制度の構造を理解しないまま制度を導入しても、組織を成長に導くことは難しいと考えられます。

 

そのため本プログラムでは、人事評価制度の基幹となる3つの制度をすべて扱い、それぞれの全体像とメリット・デメリットを整理したうえで、自社に適した形を選んでいただく進め方をとっています。

 

 

扱う領域トレーニングで整理する内容
等級制度役割等級や職能資格など複数の種類と、 それぞれのメリット・デメリット
報酬制度報酬テーブルの複数パターンを比較し、 経営方針に適した型を判断する
評価制度評価期間と査定期間の設定など、 運用の要諦まで含めて理解する

 

たとえば等級制度を選ぶ際、全体像を知らないまま役割等級制度を導入してしまうと、後になって他の選択肢のほうが自社に合っていたと気づくケースも起こり得ます。先に構造を理解しておくことが、選択の精度を高めることにつながります。

 

4:2:4の法則に基づくプログラム設計

研修の効果は当日の内容だけでは決まらず、事前の準備と事後のフォローアップが大きな比重を占めるとされています。自走化トレーニングは、この考え方に基づいて設計しています。

 

フェーズ取り組む内容
事前(4)動画教材でインプットし、 トレーニング前に予習しておく
当日(2)Zoomでのトレーニングにより、 問いを立てながら理解を深める
事後(4)次回までに自社の制度をアウトプットし、 経験学習のサイクルを回す

 

研修プログラムとして事前インプットまで体系的に仕組み化している例は多くないと考えられますが、私たちは面談の前に一定のインプットを終えていただくことを前提としています。

 

コーチング型で自社オリジナルの制度を設計する

人の成長に影響を与える要素のうち、本人自身の経験が大きな割合を占めるとされています。そのため自走化トレーニングでは、私たちが答えを提示するのではなく、問いを立ててクライアント企業が持つ経験値を引き出し、それを制度設計に生かしていくコーチング型のアプローチをとっています。

 

この進め方には向き不向きがあります。制度設計をすべて外部に任せたいとお考えの場合、本プログラムは適していない可能性があります。一方で、自分たちで考え、自社ならではの仕組みを作りたいという価値観をお持ちの企業には、相性の良いプログラムだといえます。

 

なお、制度の構造理解は所属する組織が変わっても通用する知識であるため、参加者個人のスキルとしても蓄積されていきます。

 

実際に評価制度の再設計を通じて自走する組織へと変わった企業の事例も公開しています。弊社代表・深石が、「【社長告白】老舗食品メーカーの評価制度が復活!組織の自走力を最大化させた変革とは?」で、経営者ご本人の言葉とともにご紹介しております。

 

【社長告白】老舗食品メーカーの評価制度が復活!組織の自走力を最大化させた変革とは?

 

【関連情報】OGSコンサルティングの特長 – OGSコンサルティング株式会社

 

 

まとめ

組織の自走化は、ビジョンの浸透や心理的安全性の確保、サポート型リーダーによる権限移譲を通じて、社員が自ら考え行動する体制を構築する取り組みです。環境の変化が激しい現代において、現場の迅速な課題解決とマネジメント層の負担軽減を実現するためには、一人ひとりの主体性を引き出す環境整備が重要です。

 

とはいえ、長年染みついた社長依存の経営体制や上意下達の組織風土を根本から変え、指示待ちの社員を自律型人材へと育成していくプロセスには相応の時間がかかります。とりわけ、社員の行動や判断のよりどころとなる人事評価制度が戦略と連動しないまま自走化を進めようとすると、ノウハウ不足から現場の混乱を招き、取り組みが頓挫するケースも珍しくありません。

 

OGSコンサルティングでは、戦略連動型の人事評価制度を基軸に、社長一人に依存した組織から脱却し、人が育ち・仕組みが動き・社長が本来の仕事に集中できる体制づくりを伴走サポートしています。中核となる自走化トレーニングでは、等級・報酬・評価という3つの基幹制度の構造を理解していただいたうえで、自社オリジナルの制度を設計していただく進め方をとっています。

 

制度の設計・運用にとどまらず、管理職・評価者向けトレーニングや経営理念の策定・浸透までを一貫して支援し、コンサルタントに依存せずに組織として動ける基盤づくりをお手伝いします。組織の自走化にお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

 

組織の自走化に関するよくある質問

自走化と放任・丸投げはどう違いますか?

目的の合意とフォローの有無が分かれ目です。自走化は、目的と期待する成果を事前にすり合わせたうえで進め方を任せ、節目で状況を共有する状態を指します。一方の丸投げは、判断基準を渡さないまま結果責任だけを負わせる状態であり、社員の主体性はむしろ失われます。

 

自走化はどれくらいの期間で実現できますか?

組織風土の変革を伴うため、年単位で捉えるのが現実的です。あくまで例示ですが、理念の言語化と評価制度の設計に半年前後、管理職の関わり方が変わり現場に定着するまでにさらに1年以上を要するケースが多くみられます。短期的な施策ではなく、経営の仕組み創りとして計画してください。

 

管理職が見るべき部下の人数に目安はありますか?

一般にスパン・オブ・コントロールは5〜8名程度が目安とされます。この範囲を超えると、一人ひとりの行動を把握して適切に任せることが難しくなり、結局すべてを自分で確認する管理職に戻ってしまいます。自走化が進まない原因が個人の資質ではなく、組織構造にあるケースは少なくありません。

 

人事評価制度は自走化とどう関係しますか?

評価制度は、社員が自ら判断するときの基準そのものになります。何が評価されるのかが明示されていれば、社員は上司に確認しなくても優先順位を決められます。逆に基準が不透明なままでは、確認と承認の往復が減らず、いくら「主体的に動け」と伝えても指示待ちの構造は変わりません。

 

中小企業がまず着手すべきことは何ですか?

判断基準の言語化から着手することをおすすめします。理念やビジョンを現場の言葉に翻訳し、評価項目として明示するだけでも、社員が自分で判断できる範囲は広がります。そのうえで、任せる業務を一つ決めて権限移譲のレベルを本人と合意する、といった小さな範囲から始めると失敗しにくくなります。

 

 

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