会社の評価制度はいらないと言われる理由とは?事例や改善策を解説
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会社の評価制度に納得がいかず、いっそなくしてしまえばいいのにと悩んでいる人に向けて、その背景や解決策を解説します。この記事では、評価制度が「いらない」と言われる理由から、実際に制度を廃止・見直した企業の事例、そして納得感のある制度への改善方法までを詳しくお伝えします。
読み終わると、自社の評価制度をどのように変えていけばよいかの具体的な方向性が理解できるようになります。
会社の評価制度は、働く人にとって給与や昇進に直結する重要な仕組みと言えます。しかし、実際には多くの職場で「評価が不公平だ」「基準がわからない」といった不満が蓄積しているのが現状でしょう。その結果、人事評価制度はいらないのではないかと考える人も少なくないようです。
一方で、評価制度を単になくすだけでは別の大きな問題が生じるリスクも潜んでいます。これから、評価制度に対する不満の正体と、その先のより良い働き方を実現するための仕組みについて考えていきましょう。
「会社の評価制度はいらない」と現場が感じる主な背景
経営層は社員を正当に評価し成長を促す目的で制度を運用していますが、現場の受け止め方には大きなギャップが生じています。なぜ社員は「評価制度など不要」とまで感じてしまうのか、背景にある組織的な課題を整理します。
| 現場から上がる主な不満 | 不満を生み出している根本的な原因 | 組織に与えるネガティブな影響 |
| 上司のさじ加減で 決まっている気がする | 評価基準が全社に 公開されておらず不透明 | 会社や経営陣に対する信頼感の低下 |
| 評価シートを 書く時間がもったいない | 制度が形骸化し事務作業が 目的化している | 本業の生産性低下と無力感の蔓延 |
| なぜその評価になった のか理解できない | 日常的な対話や フィードバックの圧倒的不足 | 社員のモチベーション低下と 離職率の増加 |
支援実績1,600社超の組織開発コンサルタントであり、上場企業の事業成長を牽引してきた弊社代表・深石が、
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評価基準が曖昧で不公平感を抱きやすい
会社の評価制度に対する不満としてよく挙げられるのが、評価の基準が明確に示されていないという点です。
会社側は基準を設けていても、現場の社員には、どのような成果やプロセスを示せば評価されるのかが見えづらいケースが多くあります。基準が曖昧な状態が続くと、最終的には上司の個人的な主観や、日頃の好みが評価結果に大きく影響しているのではないかと疑念を抱いてしまう人が多くなります。
営業職のように成果が数値で見えやすい職種と違い、事務職や企画部門などは定量的な指標を設定しにくく、不公平感を抱きやすい傾向があります。自分の地道な努力や目立たない貢献が正当に認められていないと感じ続けると、次第に会社やマネジメント層に対する信頼を失っていくでしょう。
その結果として、どうせ公正に評価されないのであれば、評価制度自体がいらないという極端な考えに至ってしまう背景があります。
評価のための事務作業が目的化している
評価制度そのものの運用が形骸化し、単なる書類作成の作業になっているケースも見られます。
期初に目標シートを書き、期末に自己評価を記入するという流れが、本来の目的である成長支援から逸脱してしまうことがあります。日々の業務に追われる中で、長文の評価シートを埋める時間を無駄だと感じる社員も少なくないでしょう。
評価を行う上司にとっても数十人分のシートを確認する作業は負担が大きく、結果として前年と変わらない当たり障りのない評価に落ち着きがちです。ここで見落とされやすいのが、評価項目の数そのものが負担の主因になっているケースです。
網羅性を高めようとするあまり項目が10個、20個と増えると、一つひとつの重みが薄まり、評価作業は単なる記入作業へと変質します。ひとつの目安として、評価項目が5つを超える場合は本当に必要な項目かを再検討することをおすすめします。
こうした事務的な手続きの繰り返しが、評価制度に対する疲弊感を生み出しています。制度を回すこと自体が目的化してしまうと、会社にとっても社員にとっても時間と労力の浪費となり、意味のない制度として批判の的になりやすいと言えます。
フィードバックが少なく納得感が得られない
評価結果が伝えられる際のコミュニケーション不足も、評価制度がいらないと言われる大きな要因と考えられます。
半年に一度、または一年に一度の面談で突然低い評価を伝えられても、社員はどこが悪かったのか、どう改善すればよいのかを納得することが困難です。日常的なフィードバックがないままに結果だけを突きつけられると、単なるダメ出しのように感じてモチベーションが急激に低下してしまうでしょう。
本来であれば、目標に向かって進む過程で随時アドバイスを行い、小さな軌道修正を図ることが求められます。十分な対話がないまま下される評価は、社員にとって単なる押し付けに過ぎないと感じられてしまいます。
日々の対話を省いて結果だけを重視する姿勢が、現場と経営側の間に溝を生む原因になります。
人事評価制度を廃止する「ノーレイティング」の実態
従来の年次評価に限界を感じた企業の間で、新たな潮流となっているのが「ノーレイティング」と呼ばれる人事制度の変革です。この手法は単なる「評価の放棄」ではなく、より本質的な人財マネジメントへの移行を意味しています。
| 比較項目 | 従来の評価制度(レイティング) | ノーレイティング |
| 評価の頻度 | 半年または一年に 一回という長期サイクル | 日常的または 数週間・一ヶ月単位の短期サイクル |
| 評価の基準 | 事前に設定した画一的な 指標と全体の中での相対評価 | 個人の目標に対する進捗と リアルタイムな貢献度 |
| 上司の役割 | 過去の成果を採点して 順位をつけるジャッジメント | 未来の成長を支援し一緒に 課題を解決するコーチング |
| 期待できる効果 | 給与や賞与の配分原資が 機械的に計算しやすい | 環境変化に強く 社員の評価に対する納得感が高まりやすい |
ノーレイティングとはランク付けをなくす評価手法
このような従来の評価制度に対する不満を解消するため、新しいアプローチとして注目されているのがノーレイティングという手法です。これは、社員を一定の割合で「S・A・B・C」といった段階的なランクで格付けする年次評価を廃止する仕組みを指します。
ランク付けをやめることで、社員同士の無用な競争や相対評価による不公平感を和らげる効果が期待できるでしょう。ただし、勘違いしてはいけないのは、評価そのものを完全になくすわけではないという点です。
ランクという窮屈な枠組みを取り払い、個人の成長やチームへの貢献度に焦点を当てた柔軟な評価体制へと移行することを意味しています。この変化により、ビジネス環境の急激な変化や多様な働き方にも柔軟に対応しやすくなるという背景があります。
従来の枠組みに囚われないことで、社員の創造性を引き出す土壌が生まれやすいと考えられます。
リアルタイムな対話で成長を支援する仕組み
ノーレイティングの根幹を支えるのは、上司と部下による継続的な対話です。年に一度の面談で過去を採点するのではなく、業務の進捗や課題を都度共有しながら、目標達成や成長を一緒に伴走する関係性を築くことが特徴と言えます。
部下にとっては自分の働きが日常的に把握されている安心感につながり、上司にとっても部下の状況をきめ細かく理解できる土壌が生まれます。過去の成績を査定するのではなく、未来に向けた成長を支援するという姿勢が、この制度の本質的な特徴です。
【事例】評価制度を見直した・廃止した企業のリアルな取り組み
理屈では理解できても、実際に長年運用してきた制度を根本から変えるのは勇気がいるものです。ここでは、いち早く従来型の評価制度を脱却し、自社のカルチャーに合わせた独自の評価・育成スタイルを確立して成果を上げている先進企業の具体例を紹介します。
あえて評価制度を導入せず組織を「自走」させた老舗アパレルの事例
老舗アパレル企業・小川峰株式会社では、コロナ禍を機に一律の昇給が困難になり、一時は人事評価制度の導入を検討しました。しかし、「従業員の生活の糧である給与を評価で上下させるのは自社のカルチャーに合わない」と葛藤。
コンサルティングを通じて仕組みの構造を学んだ結果、同社は一般的な評価制度の導入を「見送る」という決断を下しました。代わりに導入したのが、会社の経営目標と個人の役割をロジカルに繋ぐ「KGIツリー」です。
成果をあえて給与と連動させず、各自の役割を明確にしたことで、従業員が自発的に思考し、目標達成に向けてお互いに「協働」する自走型組織へと変貌を遂げました。評価制度に頼らずとも、組織を活性化させた好例です。
【関連記事】小川峰株式会社 – OGSコンサルティング株式会社
評価制度を完全になくすデメリットと起こり得るリスク
不満が多いからといって、衝動的に評価制度そのものを撤廃してしまうのはリスクが大きい選択と言えます。明確な代替システムを持たずに「評価ゼロ」の状態へ移行すると、かえって組織の混乱を招き、これまで以上の深刻な問題が次々と噴出するリスクをはらんでいます。
| 想定されるリスク | 具体的に発生し得る事象 | 影響を強く受ける主な対象者 |
| 処遇決定のブラックボックス化 | 基準がないまま昇給や賞与が 決まり不公平感が倍増する | 全社員(特に成果を 出している優秀な人財) |
| マネジメント層の過労と機能不全 | 頻繁な面談や個別対応により 上司の業務量が限界を超える | 部下を持つ現場の マネージャーおよび経営層 |
昇給や昇進の基準が不透明になる
現在の評価制度に対する不満が多いからといって、何の代替案もなしに制度を廃止してしまうことには極めて大きなリスクが伴います。そのひとつが、給与や役職を決める基準が完全にブラックボックス化してしまうことです。
明確な評価の枠組みがないと、経営層や直属の上司の感覚や主観によって処遇が決定されかねません。結果として、かえって不公平感が助長され、なぜあの人が昇進するのかという不満につながる恐れがあります。
ここで整理しておきたいのが、「昇給」と「昇格」は判断の軸が異なるという点です。給与が上がる昇給は、求められる評価基準をクリアしたかどうか、つまり成果と能力によって判断されます。
一方、役職が上がる昇格は、その役職に求められる人財要件、とりわけ人望や対人関係能力まで含めて判断されるものです。成果を出していても、メンバーを動かす力が伴っていなければ、昇格させても本人と組織の双方が苦しむ結果になりかねません。
この2つを分けて定義しないまま制度をなくすと、社員は自分がどのような行動をとれば報われるのかがわからなくなり、キャリアに対する不安から優秀な人財が他社へ流出してしまう恐れがあります。評価という羅針盤を失うことは、組織の方向性を見失うことにつながりかねません。
マネジメント層への負担が急増する
また、ノーレイティングのような柔軟な制度へ移行した場合、評価者であるマネジメント層に重い負担がのしかかる点も無視できません。
機械的な点数計算で評価が決まらない分、上司は部下一人ひとりと深く向き合い、適切なフィードバックを継続して行う必要があります。これには高い対話スキルやコーチング能力が求められるため、十分な訓練を受けていないマネージャーにとっては非常に困難な業務となるでしょう。
日常の通常業務と並行して頻繁な面談をこなす必要があり、上司側の疲弊やメンタル不調を招くリスクが潜んでいます。新しい仕組みだけを先行して導入しても、現場で運用する管理職へのサポートが不足すれば、制度が機能しなくなる恐れがあります。
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「いらない」と言われない評価制度へ改善するためのヒント
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評価制度の存在意義は、本来「社員の成長」と「組織の目標達成」を同期させることにあります。不満の温床となっていた古い仕組みを見直し、現場の社員が「あってよかった」と心から納得できる、前向きで健全な評価制度へと生まれ変わらせる手順を解説します。
| 改善のステップ | 具体的な実施内容のアプローチ | 期待できるポジティブな変化 |
| 透明性の確保 | 役職や職種ごとの評価基準を明文化し、 社内ポータル等で全社に公開する | 評価への疑念が晴れ、 社員全員の努力する方向が揃う |
| 対話の仕組み化 | 最低でも月に1回、30分の 1on1ミーティングを全社ルールとして導入する | 問題の早期発見と日常的な 評価への納得感の醸成 |
| 評価者要件の明確化 | 誰を評価者にするかの基準を定め、 コーチング研修を定期開催する | 面談の質が根本から向上し、 部下のパフォーマンスが上がる |
評価基準の透明性を高め社員に周知する
評価制度を意味のあるものに変えるためには、まず自社の評価基準を社内に対してオープンにすることが重要です。会社がどのような行動や成果を高く評価し、逆にどのような姿勢を推奨しないのかを明確に定義し、誰もがアクセスできる状態で共有する必要があります。
たとえば、職種や役職ごとに期待される役割を言語化し、曖昧な表現を避けて具体的な指標や行動例を示すとよいでしょう。基準が透明になることで、社員は自分の進むべき方向性を理解しやすくなります。
上司もその基準に沿って客観的な説明ができるため、感覚的な評価を防ぎ、納得感を高める強固な基盤を作ることができます。
評価項目を絞り込み、変数だけを対象にする
制度への疲弊感を下げる最も直接的な打ち手が、評価項目の絞り込みです。網羅的に評価しようとするほど作業量は増え、一方で一つひとつの項目が処遇に与える影響は薄まっていきます。
絞り込む際の判断軸は、その項目が会社の目標達成に本当に効く要素かどうかです。会社の最終ゴールから逆算して重要な要素を特定し、そこから測定可能な指標に落とし込んだものだけを評価項目として残します。
もうひとつ重要なのが、本人がコントロールできる要素だけを対象にすることです。市場動向や為替、季節変動のように本人の努力では動かせない要素が評価項目に紛れ込んでいると、どれほど基準を明文化しても納得感は生まれません。
なお、責任だけを負わされて権限が与えられていない状態も、本人にとってはコントロール不能な要素になります。評価項目を点検する際は、その目標を達成するために必要な権限が本人に与えられているかもあわせて確認してみてください。
実際に絞り込むとどうなるか、営業担当者の評価シートを例に見てみます。
| 見直し前の項目 | 判定 | 見直し後 |
| 全社売上の達成率 | 本人の裁量外のため定数寄り | 削除 |
| 積極性 | 曖昧で判断できない | 削除 |
| 協調性 | 曖昧で判断できない | 削除 |
| 新規商談件数 | 変数かつ測定可能 | 残す(月10件) |
| 既存顧客のリピート率 | 変数かつ測定可能 | 残す(30%以上) |
この例では12項目あった評価シートを4項目まで絞り込んでいます。項目が減ると1項目あたりのウエイトが上がるため、どこに力を注ぐべきかが本人にも明確になります。
削除した「積極性」や「協調性」を評価したい場合は、項目として残すのではなく、行動基準を具体的に書き切れるかどうかで判断してください。書き切れないのであれば、その項目は評価者の印象を数値化しているだけの状態です。
定期的な1on1ミーティングを導入する
次に検討すべきは、上司と部下のコミュニケーションの頻度を増やす仕組みを作ることです。上司と部下が短いサイクルで対話する仕組みを社内ルールとして整えることが効果的です。
この場では、単なる業務の進捗報告にとどまらず、日々の業務で困っていることの相談や将来のキャリアについての対話を行います。小さな軌道修正を繰り返すことで、期末の評価で認識のズレが生じる事態を防ぎやすくなります。
部下は日常的にサポートを受けていると感じられ、会社に対する信頼や仕事への意欲を高く保ちやすくなります。
実施イメージとしては、30分を次のように配分すると、業務報告だけの場になりにくくなります。
| 時間配分 | 話す内容 |
| 最初の5分 | 近況や体調など、業務以外の話題 |
| 次の10分 | 目標に対する進捗と、 詰まっている点の共有 |
| 次の10分 | 詰まりを解消するための 打ち手を一緒に決める |
| 最後の5分 | 次回までのアクションを 一つに絞って確認する |
重要なのは、終わったことを問い詰めるのではなく、次にどうするかを一緒に決めることです。この積み重ねがあると、期末の評価面談は結果の通知ではなく、すでに共有済みの内容の確認の場になります。
評価者の要件を定義し、マネジメントスキルを育成する
制度の仕組みを整えると同時に、実際に評価を行うマネージャー陣の教育も欠かせません。新しい評価制度や頻繁な対話の仕組みを導入しても、上司の傾聴力やフィードバックのスキルが不足していれば逆効果になってしまう恐れがあります。
その前段として、そもそも誰を評価者に設定するのかという要件を定義しておくことが重要です。原則として、被評価者が所属する部署やチームの責任を負っているメンバーに評価する権限を持たせます。
そのうえで、評価者に求められる力は次の3点に整理できます。会社方針を踏まえて正しく目標を設定できること、期中のギャップを踏まえて軌道修正ができること、期末の結果に対して主観や感情ではなく客観的で公平な評価ができることです。
「評価制度がいらない」という声の多くは、制度そのものではなく、この3点が満たされていない運用に向けられています。人事部門や外部の専門家が主導して定期的なマネジメント研修を実施し、評価者のレベルを引き上げることで、制度は本来の目的を果たし始めると考えられます。
まとめ
この記事の要点をまとめます。
・評価制度が不要と感じられる原因は、基準の曖昧さや形骸化した事務作業にある
・ノーレイティングなど、対話を重視してランク付けをなくす手法が注目されている
・代替案なしに制度を廃止すると、処遇が不透明になりマネージャーの負担が増す
・昇給は成果と能力、昇格は成果と人望というように判断軸を分けて定義する
・改善には、基準の透明化と項目の絞り込み、評価者要件の明確化が欠かせない
自社の状況に合った形で評価の仕組みをアップデートし、社員が前向きに成長できる環境を整えていきましょう。
評価制度の要否に関するよくある質問
最後に、評価制度の見直しや廃止を検討する際によく寄せられる質問について回答します。
Q1.評価制度を本当に廃止した場合、給与はどう決めればよいですか?
何らかの決定ルールは必要になります。評価によるランク付けをやめる場合でも、役職ごとの報酬レンジや昇給の判断材料は用意しておかないと、処遇が経営者の裁量に依存してしまいます。ランク付けをやめることと、基準をなくすことは別物だと整理しておくことが重要です。
Q2.少人数の会社なら評価制度はなくても問題ありませんか?
経営者が全員の働きを直接把握できる規模であれば、精緻な制度がなくても運用は成立します。ただし、その状態は経営者一人の記憶と判断に依存しているため、人数が増えた瞬間に破綻します。少なくとも、役職ごとの期待役割と報酬の上限・下限だけは言語化しておくことをおすすめします。
Q3.ノーレイティングを導入すれば不満はなくなりますか?
なくなるとは限りません。ノーレイティングは評価の頻度と手法を変えるものであり、評価者の対話スキルに依存する度合いはむしろ高まります。管理職の育成が追いついていない状態で導入すると、面談の質のばらつきがそのまま新たな不満の火種になる点に注意が必要です。
Q4.社員から「評価制度をやめてほしい」と言われた場合、どう対応すべきですか?
まず、制度そのものへの拒否なのか、運用への不満なのかを切り分けてください。多くの場合、後者です。基準が分からない、フィードバックがない、項目が多すぎるといった具体的な不満を聞き出せれば、廃止ではなく改善で解決できる余地が見えてきます。
Q5.行動評価やコンピテンシー評価は入れたほうがよいですか?
評価の質を担保できる体制があるかどうかで判断してください。定性的な評価は数値化しにくい貢献を拾える一方、基準が曖昧なままだと評価者の主観に依存し、かえって不信感を生みます。基準を「できている状態」まで具体化できない段階であれば、無理に導入せず定量項目から整えるほうが安全です。







