• 建設コンサルタント

株式会社信和設計

戦略と連動した人事評価制度の構築・運用を通して、中小企業が「自走する組織」を創る——20年ぶりの改革に挑んだ技術系企業の挑戦とは?

信和設計株式会社 代表取締役 逸見 智様 x OGSコンサルタント 辻

「どう、評価されているか分からない…。」という社員の声を起点に、経営方針と個人目標を連動させる仕組みを構築。中小企業特有の課題に向き合い、社員が自立・自走できる組織創りを推進してきた代表・逸見様に話をうかがいました

 

評価基準が不明確なまま20年。経営の方針が現場に届いていなかった。

辻:
今回、評価制度を見直そうと思われた背景や理由を聞かせていただけますか?

逸見様:
当初から、等級や評価の仕組みは年功序列や資格取得を重視したものでした。評価項目も少なく、最終的に私の主観で評価結果や給与を決めていたようなところがありました。そのため、社員からも「どうやって評価されているか分からない」という声が上がっていたんです。

辻:
その声は、どのような経緯で気付かれたのでしょうか?

逸見様:
以前、東京都の「生産性向上支援事業」に参加したんです。外部の経営コンサルタントの方を交えて、若手から意見を集めたときに、評価に関する話題が上がりました。自分自身もうっすら感じていたことだったので、「やはりそうか」と。他の幹部にも伝える良い機会になりましたね。

辻:
「評価の透明性」以外にも、課題感はありましたか?

逸見様:
毎年ISOで「今年の目標はこれです」と伝えても、「そんな話、聞いたことない」という声が、現場から必ず出てくるんです。戦略や方針が現場まで届いていないという実感がずっとありました。特に技術職中心の組織であるため、社員同士が日常的に会話する機会が少なく、経営が求める人材像や方針を共有する場自体が不足していました。コロナ以降はさらに、その機会が減少していきました。

検討から決断まで2年。中小企業特有の「動き出せない壁」

辻:
最終的に導入を決断されるまで、3年の時間を要したと伺っております。どのような懸念があったのでしょうか?

逸見様:
評価する側、つまり管理職の工数が増えることへの懸念が大きかったです。「また上手くいかないんじゃないか」という空気もあって。弊社のような中小企業だと、どうしても、一人ひとりの業務負担が大きいですから、新しい仕組みを入れることへの抵抗感は理解できるんです。役員にも何度も話しながら、ようやく2年後に「じゃあやってみようか」となりました。

辻:
2年という月日を経て、皆様の背中を押した最大の要因は何だったのでしょうか?

逸見様:
何回も言い続けたからかもしれないですね(笑)。ただ根本には、社員が自分で考えて動ける組織、つまり自走できる組織にしたいという想いが共通認識になったのだと思います。評価制度はそのための入り口になると感じています。

OGSコンサルティングを選んだ理由は「型にはめない、自社に合わせた設計」

辻:
数あるサービスの中から、最終的にOGSをお選びいただいた理由を詳しくお聞かせいただけますでしょうか?

逸見様:
弊社にマッチした人事評価制度を設計できると感じたからです。他社は既存のフォーマットに当てはめて、とりあえずやってみる、というスタンスでした。でもOGSさんは、会社全体で共有できる考え方を社員に意識づけしながら、制度を創っていくアプローチで、弊社の実情に合わせてオーダーメイドで設計してもらえる点が、うちには一番合っていると思いました。うちの会社に合った人事評価制度を一緒に設計してもらえる、それが選んだ一番の理由です。

幹部が「自分ごと」として動き始め、戦略が現場に浸透し始めた

辻:
現在、テスト運用中ですが、組織の変化として感じていることはありますか?

逸見様:
会議でいつもは発言しないメンバーから意見が出るようになってきました。以前の会議体ではなかなか意見が出なかったので、皆さん前向きに考えていただいているのかなと。自走化への第一歩として、まず幹部が当事者意識を持ち始めてくれたのが一番の変化だと思っています。

辻:
目標設定の部分も変化してきましたよね?

逸見様:
以前は「この資格を取る」「このソフトの使い方を覚える」といったスキル習得の目標が中心でした。今は全社の戦略・方針と個人目標を連動させる評価制度の設計を進めています。それぞれが「自分の仕事(役割)が会社の目指すべき方向につながっている」と実感できれば、自走するモチベーションになると思っています。

目指すのは、役職関係なくコミュニケーションがとれる組織

辻:
この制度の先にある、逸見様が描く「理想の組織像」についてお聞かせください。

逸見様:
若い人からいろんな提案が出てきて、上の人も自然に声をかけられるようになってほしいですね。「あいつが、あの資格取るなら、俺も頑張らないと」みたいな、お互いに切磋琢磨できる関係。誰かに言われて動くのではなく、社員一人ひとりが自走できる組織にしていきたいんです。仕事中はすごく静かなのに、現場に行くと同じ社員がイキイキしているんですよ。その潜在能力を社内でも発揮できる環境を整えるのが、私の役割だと思っています。

辻:
この戦略連動型の人事評価制度が浸透することで、組織の変化がさらに加速していきそうですね。

逸見様:
そうですね。意見を言っても無視された、と思われることを解消したい。経営と現場をつなぐ評価の仕組みがあれば、社員も「自分の頑張りが会社に届いている」と感じやすくなるはずです。真面目な社員が多い会社なので、あとはその力を発揮できる環境を整えるだけだと思っています。

辻:
そうですね。自走できる組織を一緒に創っていきましょう!
逸見様、本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました!

 

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法人名・店舗名
株式会社信和設計
所在地
〒169-0072 東京都新宿区大久保2-3-4 出光新宿ビル
代表者
代表取締役 逸見 智様
事業内容
建設コンサルタント
公式サイト
https://www.sinwa-ce.co.jp/

編集後記

「評価基準が不明確なまま20年が経過した」——そんな状況でも組織を動かし続けてきた逸見様が、外部の若手ワークショップで社員の本音を初めて可視化できた話が、特に印象的でした。現場の声を受け止め、2年間想いを伝え続け改革を進めた粘り強さに、中小企業経営者としての誠実さを感じたインタビューでした。「仕事中はすごく静かなのに、現場に行くと同じ社員がイキイキしている」——その一面を社内でも発揮できる組織に変えていこうとする逸見様の想いが、評価制度という仕組みを通じてさらに広がっていくことを、心から楽しみにしています。
  • 人事評価制度改革で「自走する組織」を実現

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    建設コンサルタント
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